経済的事情でナシ婚を選ぶカップルも
昨今、入籍しても結婚式を挙げない、いわゆる「ナシ婚」を選択するカップルが増えています。ナシ婚を選ぶ背景の一つには経済的事情ということもあるようです。結婚式、披露宴にかける総額は平均しておよそ350万円と言われています。最近は10万円以内などの格安で挙式のみできるなどの様々な選択肢が出てきましたが、資金に余裕がなく結婚式を挙げるのをためらうカップルがいるのもうなづけます。
しかし、結婚式には実際に開催したカップルには分かる、お金をかけるだけの魅力と、それだけの意味があります。ここでは結婚式を挙げる意味について紹介していきます。
結婚式は新郎新婦が主役になれる貴重な日
結婚式を行う最大の意味は、新郎新婦が主役として最大の幸せを実感できるということです。人には、誕生、結婚式、お葬式と人生で3度、自分が主役になれるイベントがあると言われています。しかしそのうち、誕生の瞬間とお葬式では、自分が主役だという実感を得ることはできません。そのような意味でも結婚式は、自分たちが主役であることを実感できる貴重な晴れ舞台だと言えるのです。
結婚式には「けじめの儀式」という意味もある
結婚式には、「けじめの儀式」としての意味もあります。これから夫婦2人で新しい人生を歩んでいくことを周囲の方たちに示すためのイベントとも言えるでしょう。決意や覚悟などというと少し大げさですが、新郎新婦のことを大事に思ってくれている周りの方たちに人生の節目に立ち会ってもらうことは、とても大切なことです。これまでに新郎新婦それぞれを支えてくれた方々に、準備の手伝いや余興などで協力してもらったり、時間のない中で結婚式に参加してもらったりすることで、たくさんの方々に支えられていることを実感し、2人でこれからの結婚生活を歩んでいく決心が持てるでしょう。
結婚式が新郎新婦とお互いのゲストをつなぐ架け橋になる
礼儀として親戚や友人、同僚、上司、恩師などお世話になっている方たちに近況を報告することは大切なことです。結婚式はそうした近況報告・お披露目の意味も持ちます。
また、結婚式は、新郎新婦それぞれにお互いの大切な方たちを引き合わせるつながりの場という意味もあります。長い人生では困難に直面することもあるかもしれません。そのようなときは、結婚式で出会った方たちがそっと手を差し伸べてくれることもあるでしょう。
結婚式はもともと日本にはない文化だった!?
日本にも古くから「婚礼の儀」というものは存在しましたが、これは「新婦の嫁入りをかねた親戚縁者へのお披露目会」といった内容で、結婚式のような要素は含んでいませんでした。
教会で神に誓うことで結婚が成立する欧米に対し、日本では家同士が承認した後に親戚縁者を呼んでお披露目会を行うことで結婚が成立することが広く一般的でした。そのため、日本では結婚式という概念がなかったのです。
神前式が誕生したのも明治中期頃
日本の伝統のように思える神社での神前式も、実は明治中期頃と比較的最近になって誕生したもの。海外の結婚式や仏教の仏前式を参考に作られたという説があります。日本では明治以降、海外のさまざまな文化に触れる過程で、「結婚式は人生において重大な儀式であり、謹んで行うべきもの」という考え方が人々の間に定着したのです。
まとめ
ここまで結婚式を行う意味について詳しく解説しました。結婚式の捉え方は人によってそれぞれでしょう。しかし、新郎新婦ご自身のため、そして結婚を心から祝福してくれる周囲の方たちのためにも、盛大でなくとも結婚式を挙げてはいかがでしょうか。