花嫁の手紙は、結婚式で行う恒例の演出になっています。両親へ伝えたい思いはたくさんあるからすぐに書けるだろうと思っていても、実際に手紙を書く段階になると、何を書けばよいか分からなくなって筆が止まってしまう方も多いのではないでしょうか。ここでは、そんな方のために新婦の手紙を書く際のポイントと、文例をご紹介していきます。これを参考に、オリジナルの手紙を考えてみてください。
新婦の手紙を書くときのポイント
まずは、手紙を書く際のポイントを見ていきましょう。ここでは4つのポイントと1つの注意点をご紹介します。
★ポイント1 :新婦からの手紙は呼びかけから始めよう
手紙の冒頭は、ゲストへの呼びかけから始めてください。
結婚式に集まってもらったことへの感謝と、両親への手紙に時間をもらう断りを入れるとよいでしょう。それから両親へ呼びかけ、手紙の本題に入ってください。
★ポイント2 :具体的なエピソードと感謝の言葉を入れよう
ただ「今までありがとう」とだけ言うよりも、具体的なエピソードの後に感謝の気持ちを伝えるとよいでしょう。
なぜなら、その具体的なエピソードは、両親がこれまでを振り返るきっかけとなるからです。例えば、「中学時代に部活が嫌になって登校したくないと言ったときには、頭ごなしに怒らず、親身になって話を聞いてくれたよね。」などと具体的に話しましょう。両親は新婦の中学時代を思い出し、「そんなこともあったな」、「そこから成長したな」などと感じるでしょう。ゲストとしても、新婦の人柄や新婦の両親の人柄を知れるというメリットがあります。
今までの人生を振り返り、記憶によく残っている場面を思い出してみてください。パッと浮かばないときには、子供の頃の運動会・授業参観や、家族旅行などの思い出をヒントにするとよいでしょう。逆に、伝えたい感謝の気持ちをヒントに象徴的な思い出を考えてみるのもおすすめです。
★ポイント3 :普段なかなか言えないことを盛り込もう
両親への手紙に書けるのは、楽しかった思い出や感謝の気持ちのように、ポジティブな内容だけではありません。過去の寂しかった経験や、今だからこそ謝りたいことを盛り込むのもよいでしょう。普段はなかなか言えない心に溜めていた思いを、結婚式を機に伝えてみてください。両親がこれまで知らなかった娘の気持ちを知って、これまで以上に親子仲がよくなることもあります。
★ポイント4 :感謝とお願いを結びの言葉にしよう
手紙の最後は、感謝とお願いで締めましょう。
両親へは「これまで大切に育ててくれてありがとう。これからもよろしくお願いします。」などと伝えましょう。
また、新郎の両親やゲストに対する感謝の言葉を入れても、よい結びになります。手紙の中心になるのは新婦と両親ですが、スピーチの最初と最後にゲストにも触れることで、会場全体を意識した印象になります。
【注意点】 不幸を連想させる表現に注意しよう
手紙を考えるときには、不幸を連想させるような表現を避けましょう。
例えば、「悲しい」や「亡くなる」といった、不幸を連想させるような言葉があります。こうした忌み言葉は使わないようにしましょう。その他にも別れを連想させる「離れる」や「壊れる」といったもの、再婚を連想させる「たびたび」や「再び」といった重ね言葉や繰り返しも使わないようにしましょう。こうした言葉を使いたいときには、違う表現を使って同じニュアンスを伝えるようにしてください。例えば、「両親のもとを離れる」と言いたいときには「両親のもとを巣立つ」とするなどとしましょう。