結婚式では、プチギフトや引出物、会場の装飾に幸運のモチーフを取り入れるのが定番です。ここでは、そんな結婚式に欠かせない幸せのモチーフの中から4つ、その意味とともに紹介していきます。
「スプーン」は食にまつわるラッキーアイテム
ヨーロッパでは「新居に木製のスプーンを飾ると幸せになれる」という言い伝えがあります。これは、花嫁の料理が上手になるようにと願いを込めて、キッチンにスプーンが飾られたことが由来となっています。また、スプーンには料理の上達祈願だけでなく、将来食べ物に困らないようにと祈る意味も込められています。スプーンは食べ物をすくうものですので、食べ物を連想します。そこから「食べ物に一生困らない、豊かさの祈願」という意味合いがあるというわけです。さらに、もう1つ縁起を担いでいます。スプーンは「すくい取る」ための道具です。そこから「幸せをすくい取る」という意味もあります。そんな縁起のよいスプーンを、結婚式のプチギフトとして贈ってみてはいかがでしょうか。
オレンジの花は神話にも登場する幸せのモチーフ
「オレンジの花」も幸せを象徴しており、その花言葉は「花嫁の喜び」です。19~20世紀前半のヨーロッパでは、男性から婚約者の女性に、毎日花を贈るのが習慣でした。また、プロポーズの際には、オレンジの実を女性へ渡すという風習もありました。こちらは、ゼウスが結婚相手であるヘラにオレンジの花を贈ったという、ギリシャ神話に由来しています。白く清らかなオレンジの花は、純白の愛の証とされていたのです。
四つ葉のクローバーは葉の1枚1枚に意味がある
四つ葉のクローバーの葉は、それぞれ希望・幸福・愛・健康を表し、4枚が合わさると真実の愛の象徴とされます。花言葉は「私のものになってください」。大切な人に四つ葉のクローバーをモチーフとしたものを贈るとよいでしょう。
ちなみに、キリスト教圏ではクローバーは特別な意味を持ちます。三つ葉はキリストの三位一体を、四つ葉は十字架を指すとも言われ、クローバーは古くから大切にされてきました。
黒猫は幸せの象徴でもある
イギリスでは黒猫は幸せの象徴です。「結婚式に行く途中に黒猫を見たり、黒猫が教会を横切ったりすると幸せな夫婦になれる」という言い伝えがあります。一方で、黒猫を魔女の使いとして忌み嫌う文化もあります。日本ではその影響を受けてか、黒猫をネガティブに捉える方が少なくありません。ただし、江戸時代の日本においては、黒猫を飼うと病気が治るとも言われていました。実際に新撰組の沖田総司が、結核治療のために黒猫を飼っていたという記録もあります。
以上、幸せのモチーフとされる「スプーン・オレンジの花・四つ葉のクローバー・黒猫」の4つについてご紹介しました。結婚式を行う際にはこれらの幸せのモチーフを、装飾やプチギフトなどに取り入れてみてはいかがでしょうか。